ある日突然、ebayから届く「Your buyer opened a request」というメール。
これはいわゆる「Open case(ケースオープン)」の通知です。
つまり、バイヤーからあなたに対してクレームがあったということ。
「え、何か問題があったの?」
「ケースオープンだなんて……どう対応すればいいんだろう」
ケースオープンをはじめて経験すると、誰もが焦ってしまうものです。
しかし、ケースオープンはebay輸出では誰にでも起こりえること。
日本に比べて、海外のお客様は思った以上に気軽にクレームをつけます。
ケースオープンされた際に大切なのは、慌てず冷静に対応することです。
そこで、この記事ではケースオープンのなかでも特に起こりやすい、「商品未着」と「商品説明との相違」というケースについて、それぞれの解決策を解説します。
そもそも「ケースオープン」とは?放置は絶対にNG!

ケースオープンとは、バイヤーが購入した商品についてなんらかの問題があると考え、eBayのシステムを通じてセラーに解決を求める手続きのこと。
このケースオープンを無視、もしくは対応の遅れがあると、バイヤーはeBayに仲裁を求める「エスカレーション」というステップに移ります。
エスカレーションになると、強制的な返金が発生したり、アカウントの健全性が損なわれたりといった、非常に厳しい状況に追い込まれます。
そのため、ケースオープンの通知がきたら、迅速に対応する必要があります。
【ケース1】「商品が届かない(Item Not Received)」と言われた場合
「商品が届かない」というのは、ケースオープンの原因として特に多いパターンです。
このトラブルを解決する場合、「追跡番号(Tracking Number)」が重要になります。
追跡番号がある場合
すぐに配送状況を確認し、その情報をバイヤーに伝えましょう。
「税関で手続き中です」
「すでに配達済みになっています」
といった状況を、追跡ページのリンクと一緒に、丁寧に連絡します。
追跡情報という客観的な証拠があれば、セラーが不利になることはほとんどありません。
ただ、証拠を提示する際のコミュニケーションの時点で悪印象を与えてしまうと、たとえ問題が解決したとしてもフィードバックがネガティブになってしまう恐れもあるので、丁寧かつ誠実に対応するよう心掛けましょう。
追跡番号がない、または追跡が止まっている場合
これはセラーにとって非常に不利な状況といえるでしょう。
追跡番号がないということは商品が届いたことも、配達中ということも証明できません。
そのため、基本的にはバイヤーの主張が認められ、返金に応じることになります。
まずは、商品を発送する際に利用した、日本郵便をはじめとした配送会社に調査依頼を出し、その旨をバイヤーに伝えるなど、セラーとしてできる限りの対応を見せることが大切です。
【ケース2】「届いた商品が説明と違う(Item Not As Described)」と言われた場合
「商品が壊れていた」「写真と色が違う」「部品が足りない」など、届いた商品に対するクレームも少なくありません。
この場合の対応の選択肢は主に3つ。
- 一部返金(Partial Refund)を提案する
- 返品を受け入れて全額返金(Return for Full Refund)する
- 返品不要で全額返金(Refund without Return)する
もし、傷や汚れといった比較的軽めの問題で、バイヤーが商品を受け入れてくれそうな場合は「一部返金」が有効です。
メッセージで相談し合い、双方が納得できる金額を提案して取引を完了させます。
商品が高額なものだったり、商品を手元に戻したいものだったりする場合は「返品を受け入れて全額返金」がおすすめ。
バイヤーに商品を発送してもらい、手元に戻ってきてから返金処理を行いましょう。
販売した商品が低価格で、返送する際の費用が商品代金を上回ってしまう場合は、返品は求めずに「全額返金」してしまうという選択肢もあります。
この場合、損失は出ますが、時間と手間を最小限に抑えられます。
より詳しい返品対応方法が知りたいという人は、別記事の「ebay輸出で返品依頼が来たら?リターンリクエストへの正しい対応手順」をご覧ください。
ケースをこじらせる!絶対にやってはいけないNG対応
ケースオープンされた際に、絶対にやってはいけないのが、「感情的なメッセージを送る」ことと、「ケースを無視・放置する」こと。
相手も人間ですし、感情的に対処されたら反発したくもなります。
その結果として状況が悪化し、エスカレーションを招くだけ。
トラブルが起きたときは、「冷静」かつ「迅速」に、確実に対応するというのがなにより重要です。
ケースオープンは誠実に対応すれば問題ない!
今回は、ケースオープンされた際のパターン別対応方法について解説しました。
ポイントは以下の3つ
- ケースオープンは迅速な対応が鉄則。放置は絶対にNG
- 「商品未着」の場合は、追跡番号が解決の鍵になる
- 「説明と違う」場合は、一部返金や返品など、状況に応じた柔軟な対応を検討する
ケースオープンは、セラーにとって確かに一大事ですし、ストレスもかかることでしょう。
しかし、ここで誠実かつ迅速に対応をすれば、それほど大きな問題には発展しません。
むしろ、バイヤーからの評価が高まり、ファンになってもらえる可能性すらあります。
ピンチをチャンスに変えるつもりで、誠実に対応しましょう。
「こんなケースの場合はどうすればいい?」「バイヤーへの返信を手伝ってほしい」といったお悩みがあれば、物販ステーション@じんこまのコンサルで相談してみてくださいね。