ebay輸出でコアな人気を誇るジャンルとしてアナログレコードが挙げられます。
レコードは世界中の音楽ファンから根強い人気があり、海外では驚くほどの高値で取引されることも珍しくありません。
ただ、レコードはニッチなジャンルでもあり、ebayで取り扱うとなると
「レコードの価値なんて知らないし、見極め方がわからない」
「壊れやすそうだけど、どうやって梱包すればいいんだろう……」
このような悩みや不安を覚える人も少なくありません。
そこで、この記事では高値で売れるレコードの見分け方から安全な梱包方法まで、わかりやすく解説します。
レコードが越境ECで人気を集める理由

まずは、ebay輸出で人気を集めている理由についておさらいしましょう。
アナログレコードやCDの海外需要
近年の音楽市場といえばサブスクリプションサービスが主流になっていますが、それと比例するようにアナログレコードの価値も世界的に再評価されはじめています。
海外においてレコードは、使われている素材の名前にあやかりビニール(Vinyl)やヴァイナルと呼ばれており、中古市場で一つのジャンルとして確立されています。
また、日本のレコードは品質が高いと評判で、海外のコアな音楽ファンやコレクターから注目されています。
高値で売れるレコードの「見分け方」
レコードが中古市場で人気なのはわかったとして、どういったアイテムが高値で取引されるのかを知りたいところでしょう。
当然ながら、有名アーティストの希少なレコードが高くなる傾向にはありますが、必ずしも「誰のアルバムか」だけで決まるわけではありません。
お宝をゲットする鍵となるのは、レコードの細部までしっかりチェックするということです。
帯や付属品の有無
日本のレコードで意外に重要視されるのが「帯」の存在です。
そのほか、「解説書(歌詞カード)」や「ポスター」「ステッカー」といった、購入時の特典が揃っているほど価値は上がります。
盤やジャケットの状態
レコードの価値を判断するうえで、大切なのがコンディションです。
ただし、出品者の言い分をバイヤーがそれを無条件に信頼するはずもありません。
そこで使われるのが「ゴールドマイン・スタンダード」というグレーディング。
グレーディングとは判断基準のことをいい、この基準に沿って状態を判断することによって、買い手も安心して購入できると言われています。
ゴールドマイン・スタンダードとは?
レコードの状態を、客観的に評価するためのガイドライン。
グレーディングの種類として使われているのは以下の通り。
- Mint(M):新品
- Near Mint(NM):新品同様
- Excellent(EX):良好、使用に問題を及ぼさない程度の擦れあり
- Very Good Plus (VG+):良好、またはおおむね良好
- Very Good (VG):軽い擦れがある、準良好
- Good (G):再生可能、外観に欠点が目立つ
- FAIR(F):再生するうえで問題あり
- Poor (P):深い傷があり音飛びする可能性が高い
基本的にはVG以上の状態のレコードが価値あるものとして扱われ、G以下の基準値にしか満たないレコードはほぼ価値がないとみなされます。
ebayでレコードを扱う場合、世界的に通用するこの基準に沿って仕入れるのをおすすめします。
希少性を示す特徴
レコードの価値を高める要素として、初回生産版(オリジナル盤)だったり、特別なバージョンだったりといった、希少性の高さを示す特徴が挙げられます。
希少なものとみなされるのは以下の通り。
- 1stプレス(原盤)
- 見本盤・プロモ盤
- マトリクス・刻印
- 深溝(Deep Groove)
レコードで特に価値があると言われているのが、はじめに製造された原盤です。
製造数が少なく、当然ながら市場に出回っている数も少ないので、相対的に価値は高ります。
プロモーション用に配布された見本盤やプロモ盤と呼ばれるレコードも大変希少です。
ほかにも、プレスした場所がわかるマトリクスや刻印が入ったものも高値で取引されます。
古いレコード特有の、ラベル面に深い溝が走っているものも希少盤として扱われます。
レコードの検品で気をつけるポイント
仕入れたレコードを出品するのなら、必ず検品をおこないましょう。
検品で注意する点は以下の通り。
- 盤面のチェック(検盤)
- ジャケットのチェック
詳しく見てみましょう。
盤面のチェック(検盤)
ペンライトで盤面に光を当て、傷やスレ、反り(ソリ)がないかを確認します。
また、音飛びやノイズがないかを確認するためにも、実際に再生する検聴もおこないましょう。
ジャケットのチェック
ジャケットの角の潰れや、裂け(スプリット)、リングウェア(レコード盤の丸い跡)などがないかを確認します。
傷や汚れがないほど価値は高まりますし、目立つ傷があると価値は激減します。
レコードの梱包方法
レコードは非常に華奢でデリケートな商品です。
適当な梱包をしてしまうと配送中に破損する恐れがあります。
トラブルを避けるためにも梱包には細心の注意を払いましょう。
梱包の基本手順
- レコード盤を、ジャケットから取り出して別のスリーブに入れる(配送中にジャケットが裂けてしまうのを防ぐため)
- ジャケットとレコードを入れたスリーブを重ねて緩衝材で包む
- 段ボールに入れて、なかで動かないように隙間を埋める
- 段ボールの角は念入りに補強する
- 「割れもの注意」のシールを貼る
レコードは知識が力に!基本を覚えてお宝を発掘しよう
ebay輸出でレコードを販売する方法について解説しました。
ポイントは以下の3つ。
- レコードの価値は、帯や付属品、そして盤の状態(グレーディング)で大きく変わる
- 初回生産版など、希少性を示す特徴を見きわめる知識が利益に直結する
- レコードは非常にデリケートなため、検品と梱包はとくに丁寧におこなう
レコードの輸出は、専門的な知識も必要ですし、難しくてとっつきにくいと感じる人は多いでしょう。
しかし、だからこそライバルも少なく、知識を深めれば深めるほどそこかしこに眠っているチャンスを見つけられるようになるはずです。
「このレコードのグレーディングが、自分では判断できない……」「Blue Noteのような、特定のレーベルについて、もっと深く知りたい」という人は、物販ステーション@じんこまのコンサルを活用してみてはいかがでしょう?
