ebay輸出で売上を伸ばすことを考えるなら「送料無料(Free Shipping)」を活用したいところです。
バイヤーからすれば「送料がかからない」というのは非常に魅力的ですが、セラーからすると利益を減らしてしまいかねない諸刃の剣。
送料の仕組みを理解しないまま無料にしてしまうと、売れれば売れるほど赤字になってしまうという恐ろしい事態になってしまいます。
そこで、この記事では送料無料のデメリットと、そのリスクを回避するためのコツについて解説します。
「送料無料」のメリット

送料無料のデメリットを解説するまえに、メリットについておさらいしましょう。
ebay輸出で送料を無料にするメリットは以下の2点。
- 購入率がアップする
- 検索結果で上位に表示されやすくなる
バイヤーは出品価格だけではなく「送料」も当然ながらチェックします。
その送料という購入のハードルがなくなれば、バイヤーの購入意欲は上がります。
また、ebayでは送料無料の商品が検索で有利になる傾向があるので、出品が多くの人の目に触れるチャンスを掴むためにも上手に活用したいところです。
赤字は嫌だ!送料無料の3つのデメリット
送料無料はセラーにとって強力な武器になりますが、使い方を間違えればピンチに陥る可能性もあります。
ebayのセラーが注意すべき3つのデメリットは以下の3点。
- 送料が利益を上回る
- 価格設定が難しい
- 返品時の送料負担が2倍になる可能性がある
詳しく見てみましょう。
①送料が利益を上回る
デメリットとしてまず挙げられるのが、送料が利益を上回るというもの。
たとえば、アメリカへの送料を基準に価格設定していたのに、南米やアフリカのバイヤーが購入したとします。
この場合、どちらもアメリカより送料が高いため、送料だけで利益がすべて吹き飛ぶ恐れがあります。
「送料無料」で設定するとしても、全世界対応にしてしまうと、こうした事態になりかねません。
②価格設定が難しい
送料を無料にするためには、送料分も加味して価格設定しなければいけませんが、その設定自体が難しくなってしまうというのも難点です。
サイズは同じでも重量が違えば送料も変わりますし、FedExをはじめとしたクーリエ便にあるように、重量が同じでもサイズが異なれば容積重量によって価格が大きく変わります。
そのため、ある程度基準を設けるなり、商品ごとに設定を変えるなりしなければ、送料で赤字化してしまいかねません。
③返品時の送料負担が2倍になる可能性がある
バイヤー都合で返品された場合、送料無料のほかに「Free Return(返品送料無料)」を設定している場合、発送だけではなく返品の送料もセラー負担になってしまいます。
バイヤーからすれば、万が一返品が発生したとしても負担がかからないので購入しやすくはなりますが、セラーの損失が無視できないものになりかねません。
赤字を回避するための送料無料の設定方法
考えなしに送料無料を設定してしまうと赤字が膨らむのは理解できたでしょう。
ここでは、赤字を回避するための送料設定方法について解説します。
詳しく見てみましょう。
「アメリカのみ送料無料」に設定する
はじめに検討しておきたいのが、「アメリカのみ送料無料」の設定です。
ebayの主要市場はアメリカですし、実際に取引が多いのも同国です。
そこで、アメリカのバイヤーだけ「送料無料」に設定し、その他の送料の高い国に関しては地域ごとに値段設定を行います。
そうすれば、送料が極端に高い国からの注文で赤字になる可能性が減少します。
軽い・小さい商品に限定して導入する
トレーディングカードやアクセサリー、薄めの雑誌など、送料がそれほど変わらないアイテム限定で送料無料にするのもおすすめです。
重量やサイズがそれほど変わらないアイテムなら、送料計算が簡単になりますしリスクも最小限に抑えられます。
送料無料はデメリットを理解すれば怖くない!
ebay輸出の「送料無料」のデメリットと、その対策について解説しました。
ポイントは以下の3点。
- 送料無料は魅力だが無計画に導入すると赤字のリスクがある
- 主なデメリットは「遠い国への高額送料」「価格設定の複雑さ」「返品時の負担増」
- 対策として「アメリカのみ送料無料」のように対象を限定するのがおすすめ
「送料無料」にすれば購入する側のハードルは下がりますが、メリットがある一方でデメリットがあるのも理解しましょう。
リスクを理解して、適した対応を行えば赤字になる可能性は最小限に抑えられます。
そして、適切に送料無料を扱えるようになれば、それはあなたの強力な「武器」になるでしょう。
「送料を検討したいけれど、自分の場合どうすればいいか、いまいちわからない」と悩んでしまうという人は、物販ステーション@じんこまのコンサルを活用してみてくださいね。