ebay輸出である程度成果がでてくると、アメリカ以外の国にも販路を広げていきたくなるものです。
そう考えたとき、気になるのが「関税」のルールですよね。
「ヨーロッパのVATって、なんだか難しそう……」
「国によってルールは違うの?」
そんな悩みを抱えるebayセラーのために、この記事ではルールが複雑なヨーロッパ(EU)を中心とした国別の関税に関する注意点を解説します。
どの国でも共通の関税の基本原則

国別の違いを見る前に、まずは輸出関税の基本原則について再確認しましょう。
それは、「関税の支払い義務は、原則としてすべて購入者(バイヤー)にある」ということ。
そのため、出品商品が売れた場合、セラーが相手国の関税について過度に心配する必要はありません。
セラーがしなければならないのは、関税について正しい知識を持つことと、バイヤーから聞かれた場合に正しく答えること。
そして、関税手続きで必要になった手続きを確実におこなうことだけです。
とくに注意したい、ヨーロッパ(EU)の関税ルール
ヨーロッパ、とくにEU加盟国への輸出には、「VAT(付加価値税)」というルールに従う必要があります。
VAT(付加価値税)とは?
VATとは、日本における消費税のようなもので、EU域内で消費される商品に対して課されます。
ebayでの取引では、ebayが購入者からこのVATを自動的に徴収し、各国の税務当局に代理で納税してくれます。
【セラーがやるべきこと】IOSS番号の記載
ebayがVATを代理で納税してくれる取引の場合、セラーは「IOSS」と呼ばれる番号を記載しなければなりません。
IOSSは、インボイスや税関告知書へ、ebayがVATを徴収済みであることを証明する大事な番号です。
この番号を書き忘れてしまうと、税関でバイヤーが再度VATを請求されてしまうトラブルに繋がってしまいます。
その他の国や地域で気をつけておきたいこと
ヨーロッパ以外の国でも基本的に、関税ルールはバイヤー負担の原則に則っています。
また、国によっては独自のルールが存在する場合もあるので注意が必要です。
イギリスのVAT
イギリスはEUを離脱しましたが、EUと同じくVAT制度を導入しています。
ebayがVATを代理徴収する仕組みも、EUとほとんど変わりません。
オーストラリアのGST
オーストラリアには「GST(物品サービス税)」という日本の消費税にあたる税金があります。
これも一定金額以下の取引では、ebayが代理徴収してくれます。
アジアや南米など、その他の国
その他の国々については、基本的に関税はバイヤー負担です。
ただし、国によって免税になる金額や、特定の品目に対する関税率が異なります。
トラブルを避けるためにも、商品説明に「関税は購入者負担です」というコメントをあらかじめ記載しておきましょう。
国ごとのルールを理解して出品しよう
ebay輸出の関税についてヨーロッパを中心に注意点を解説しました。
ポイントは以下の3つ。
- 関税の基本原則は、どの国でも「購入者負担」
- ヨーロッパ(EU)向けで重要なのは、発送時の「IOSS番号」の記載
- その他の国についても、商品説明での事前案内が、トラブルを防ぐ鍵になる
販路を世界に広げるのは、ebay輸出ビジネスの利益を拡大させるためにも必要不可欠。
セラー負担ではないとはいえ、きちんと国ごとのルールを理解していたほうが、余計なトラブルを回避できますし、質問に対して迅速に答えられるので、ある程度勉強しておきましょう。
「世界のルールについてもっと詳しく知りたい」という人は、物販ステーション@じんこまのコンサルを活用してみてはいかがでしょう?