ebay輸出に慣れてくると、販路を広げたいと考える人も多いでしょう。
その場合、アメリカをメインに販売していたけれど、ヨーロッパにも手を広げて見ようとする可能性もあります。
しかし、ヨーロッパへ輸出する場合、アメリカとは違う少し複雑なルールが存在します。
とくに「VAT」や「CEマーク」といった言葉は、多くの初心者がいまいちわからず躓いてしまいやすい問題でもあります。
そこで、この記事ではebayでヨーロッパに販売する際に知っておきたい2つのルールと、その注意点について解説します。
なぜヨーロッパ輸出には、特別な注意が必要なのか?

ヨーロッパ、とくにEU加盟国は消費者保護や安全基準に関する独自の厳しいルールを設けています。
これを知らないまま商品を販売してしまうと、荷物が税関で止められたり、アカウントに悪影響が出たりする可能性があります。
そうならないためにも基本をしっかり押さえておきましょう。
EUの税金に関するルール
まずは、ヨーロッパの税金に関するルールについて解説します。
日本の消費税にあたる「VAT(付加価値税)」について、理解しておきましょう。
VAT(付加価値税)とは?
VATとは、商品やサービスを販売する際に課される間接税のこと。
160ヵ国を超える地域で採用されている国際的な税制のことを指し、EU加盟国ではこのVATが運用されています。
ebayでは、EU向けの取引においてこのVATを自動的に徴収し、各国の税務当局に納付してくれるようになっています。
IOSS(アイオス)とは?
IOSSとは、VATの徴収と納税をEC事業者がスムーズにおこなうための申告システムです。
ebayがセラーの代わりにVATを納税してくれる際には、IOSSというシステムが使用されています。
セラーがやるべきこと
ebayがVATを徴収してくれる取引の場合、発送時にebayのIOSSナンバーをインボイスや税関告知書に正しく記載しなければなりません。
ナンバーを記載し忘れると、バイヤーが二重で税金を支払わなければならなくなってしまい、大きなトラブルに発展してしまう可能性があります。
【CEマーク】商品の安全基準に関するルール
次に、商品の安全性に関するルールについても把握しておく必要があります。
とくに、おもちゃ・電化製品などを扱うセラーはきちんと理解しておきましょう。
CEマークとは?
CEマークとは、その商品がEUの安全基準を満たしているということを示す表示のことです。
このマークが付いていない商品は、法律に抵触するためEUへ輸出できません。
対象となる商品
CEマークが必要となる商品は、多岐にわたります。
たとえば、以下のようなものが代表的です。
- おもちゃ
- 電子機器
- サングラス
- 医療機器
セラーがやるべきこと
取り扱う商品にCEマークがついているかどうかを事前に確認しましょう。
もし、CEマークが付いていないまま販売してしまった場合、税関で没収されたり、アカウントにペナルティが課されたりするリスクがあります。
ルールを理解して安全に販路を広げよう
ebayでヨーロッパに輸出する際の2つの注意点について解説しました。
ポイントは以下の3つ。
- 税金(VAT)はebayが自動徴-収してくれることが多いが、発送時にIOSS番号の記載が必須
- おもちゃや電化製品など、特定の商品は、EUの安全基準を満たすCEマークが必要
- 初心者のうちは、リスク回避のためにヨーロッパを発送除外国に設定するのも一つの手
ヨーロッパ市場は、アメリカに次ぐ魅力的な販路ですが、少し複雑なルールがあるのも事実。
実際に販売をはじめる前に、まずは基本をしっかり学んでおきましょう。
「EUへの販売をしていきたいけれど運用方法がわからない」と迷っているのなら、物販ステーション@じんこまのコンサルを活用してみてはいかがでしょう?