ebayでは、商品を販売した後に「商品に少し傷があったから、一部返金してほしい」と連絡がくる場合があります。
商品を返品して売上を返す「全額返金」はそれほど難しくありませんが、「一部返金」となると話は変わります。
「一部返金は、応じないといけないの?」
「いくら返金するのが適切なんだろう……」
このように悩んでしまうのも仕方のないことでしょう。
そこで、この記事では一部返金を求められたときの判断基準と対応手順について、わかりやすく解説します。
一部返金(Partial Refund)とは?

ebay輸出を運用するにあたり、一部返金とはどういうものなのかについてきちんと理解する必要があります。
一部返金とは、商品を返品してもらう代わりに、商品代金の一部をバイヤーに返還してトラブルを解決する方法のことを指します。
セラーにとっては、商品を返送してもらう手間のほか、往復の送料などのコストがかかるのを回避できるのがメリット。
バイヤーにとっては、商品をそのまま手元に置いたまま補償を受けられるというメリットがあります。
一部返金に応じるかどうかの判断基準
バイヤーから一部返金を求められた場合、必ずしも返金に応じなければならないとは限りません。
応じるべきか返品を提案すべきかについては、ケースバイケースで判断しましょう。
ここでは以下の2つのケースについて解説します。
- 一部返金を検討するケース
- 全返品を提案するケース
詳しく見ていきましょう。
一部返金を検討するケース
以下のような場合は、一部返金に応じる価値があります。
- こちらの商品説明に不備があった場合
- 返品されると往復送料で赤字になる場合
「写真には写っていなかった傷があった」など、こちらの対応に問題があった場合、一部返金に応じて誠実に対応すればネガティブ評価を付けられてしまうのを避けられるでしょう。
また、商品が低価格で、返品すると往復の送料が高くついてしまう場合も、一部返金で解決したほうがメリットが大きいといえるでしょう。
全返品を提案するケース
一方、以下のような場合は、一部返金を断って返品を求めたほうが良いケースといえるでしょう。
- バイヤーの要求額が高すぎる場合
- 一部返金を狙った、悪質なバイヤーの可能性がある場合
商品の不備に対して高すぎる金額を要求してくるのなら、返品してもらって改めて出品したほうがダメージは少ないはずです。
また、最初から一部返金を目的にクレームをつけてくるバイヤーも、残念ながら存在します。
これらのケースは、きちんと正規手順を踏んで対応したほうが、結果的にセラー側の負担が少なくなります。
一部返金の具体的な対応手順と金額の決め方
一部返金に応じると決めたら、次に返金を受け付けるための作業に移行します。
一部返金ですべき行動は以下の通り。
- バイヤーに証拠の提示を求める
- 返金額を交渉する
- ebayのシステムを通じて返金する
それぞれの項目について具体的に解説します。
ステップ1:バイヤーに証拠の提示を求める
まずは、問題となっている箇所の画像を送ってもらいましょう。
客観的な証拠を提示してもらうことにより、一部返金の妥当性を確認します。
この際、事実に基づいて状況を冷静に把握することが重要です。
ステップ2:返金額を交渉する
ebayでは一部返金の金額について決められたルールは特になく、当事者間で話を詰める必要があります。
バイヤーの要求額をそのまま飲むと損失が大きくなる可能性が高いので、商品の状態や価格を考慮して妥当な金額を算出し、こちらから提案しましょう。
一般的には、商品価格の10~30%程度が目安とされています。
半額を返金して欲しいというような要求は高すぎるケースがほとんどなので、金額交渉は必ずおこないましょう。
ステップ3:ebayのシステムを通じて返金する
一部返金の金額について合意できたら、ebayのシステムを通じて返金処理をおこないます。
セラーハブの注文詳細画面の「Send refund」という項目から、一部返金の手続きが可能です。
ebayを通さずPayPalをはじめとした決済サービスを使用して送金してしまうと、ebayの記録に残らずトラブルに発展する可能性もあるので、必ず公式のシステムを使いましょう。
一部返金は便利な解決策!でも、悪用には注意しよう
ebay輸出で一部返金を求められたときの対応のポイントは以下の3点。
- 一部返金は、返品の手間やコストを省ける便利な解決策のひとつ
- ただし、必ず応じる義務はなく、状況に応じて全返品を提案することも重要
- 返金額はバイヤーと交渉し、合意がとれたらebayのシステムから返金する
一部返金は、うまく使えば時間とコストを節約した上で、問題をスムーズに解決できる便利な手段です。
しかし、対応を間違えるとあなたの利益を無駄に減らしてしまう可能性もあります。
きちんと冷静に対応するのが、一部返金でトラブルを回避するためには重要です
「悪質なバイヤーかどうか見きわめるポイントは?」という人は、物販ステーション@じんこまのコンサルを活用してみてはいかがでしょう?